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法規、規格関係について
Q1.合成樹脂製可とう電線管って何?
Q2.合成樹脂製可とう電線管はケーブル工事の時に防護管として使用できるか?
Q3.合成樹脂製可とう電線管はどのような場所で使えるのか?
Q4.PF管を屋外に使ってもよいか? その時の雨水の処理はどうすればよいか?
Q5.防災設備の配線において消防法での規定はないか?
Q6.防火区画を貫通する場合は、どのような処理をすればよいか?
Q7.合成樹脂管工事に金属製ボックスを使用した場合に接地は必要か?
Q8.PF管またはCD管と鋼製電線管とは接続してよいか?
Q9.合成樹脂製可とう電線管を地中に埋設して使用できるか?
Q10.合成樹脂製可とう電線管を接地工事の保護管として使用できるか?


Q1
合成樹脂製可とう電線管って何?


A1
合成樹脂管には、可とう性を持たない合成樹脂製電線管(硬質塩化ビニル電線管)と可とう性を持った合成樹脂製可とう電線管があります。
合成樹脂製可とう電線管には、PF管(合成樹脂製可とう管)とCD管があります。PF管には、複層構造のPFDと単層構造のPFSとがあります。
PF管は耐燃性(自己消火性)ですが、CD管は非耐燃性(自己消火性なし)です。CD管はオレンジ色で識別しております。
なお、PF管はPlastic Flexible Conduit、CD管はCombined Ductから頭文字を取ったものです。
備考:耐燃性(自己消火性)とは、バーナー等で燃焼させ、その炎を取り去った時、一定時間内に自然に消える性質を言います。

   

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Q2
合成樹脂製可とう電線管はケーブル工事の時に防護管として使用できるか?


A2
合成樹脂製可とう電線管(PF管及びCD管)は、ケーブル配線の防護管として使用することができます。

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Q3
合成樹脂製可とう電線管はどのような場所で使えるのか?


A3
「電技解釈第158条」、「電技解釈第164条」、「電技解釈第166条」、「電技解釈第181条」、「内規3101-1」、「内規3115-2」、「内規3165-1」及び「内規3560-3」により合成樹脂製可とう電線管の施設場所区分は下表のように分けられます。
施工場所 電力線 小勢力・弱電流電線 情報線
絶縁電線 ケーブル 絶縁電線 ケーブル LAN・TV・電話
PF管 CD管 PF管 CD管 PF管 CD管 PF管 CD管 PF管 CD管
コンクリート
埋設
屋内(露出、いんぺい) ×
屋外(雨線内、雨線外) ×

○: 使用可。
×: 使用不可。
△: 自己消火性であるPF管の使用が望ましい(工業会見解)。
※場合によって不可(電技解釈第181条を参照のこと)。

注: 以下の点に注意して下さい。

  1. 合成樹脂製可とう電線管は重量物の圧力または著しい機械的衝撃を受ける場所に施設してはならない。ただし、適切な防護装置を施す場合は、この限りではない。
  2. コンクリート内への埋設は、重量物の圧力または著しい機械的衝撃を受ける場所とはみなさない。
電技解釈第158条
合成樹脂管工事による低圧屋内配線は、次の各号によること。
  1. 一 絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)であること。
  2. 二 より線又は直径3.2mm(アルミ線にあっては4mm)以下の単線であること。ただし、短小な合成樹脂管に収めるものは、この限りでない。
電技解釈第158条第3項七号
CD管は、次のいずれかにより施設すること。
  1. イ 直接コンクリートに埋め込んで施設すること。
  2. ロ 専用の不燃性又は自消性のある難燃性の管又はダクトに収めて施設すること。
電技解釈第166条一号
低圧の屋側配線又は屋外配線は、166-1表に規定する工事のいずれかにより施設すること。
電技解釈第181条三号
小勢力回路の電線を造営材に取り付けて施設する場合は、次によること。
  1. イ 電線は、ケーブル(通信ケーブルを含む。)である場合を除き、直径0.8mm以上の軟銅線又はこれと同等以上の強さ及び太さのものであること。
  2. ロ 電線は、コード、キャブタイヤケーブル、ケーブル、第3項に規定する絶縁電線又は第4項に規定する通信用ケーブルであること。ただし、乾燥した造営材に施設する最大使用電圧が30V以下の小勢力回路の電線に被覆線を使用する場合は、この限りでない。
  3. ハ 電線を損傷を受けるおそれがある箇所に施設する場合は、適当な防護装置を施すこと。
電技解釈第181条2項
小勢力回路を第175条から第178条までに規定する場所(第175条第一項第三号に規定する場所を除く。)に施設する場合は、第158条、第159条、第160条又は第164条の規定に準じて施設すること。
内規3101-1用語A
合成樹脂管とは、電気用品安全法の適用を受ける合成樹脂製電線管、合成樹脂製可とう管(PF管)及びCD管をいう。
内規3115-5配管第2項D
CD管は、直接コンクリートに埋込んで施設する場合を除き、専用の不燃性又は自己消火性のある難燃性の管又はダクトに収めて施設すること。
内規3560-3小勢力回路の配線 1
小勢力回路の電線を造営材に取り付けて施設する場合は、3560-4(湿気の多い場所又は水気のある場所)の場合を除き、次の各号により施設すること。
  1. C 線は、ケーブル(通信用ケーブルを含む。)である場合を除き、直径0.8mm以上の軟銅線又はこれと同等以上の強さ及び太さのものであること。
  2. D 線は、コード、キャブタイヤケーブル又はケーブルであること。ただし、絶縁電線又は通信用ケーブルであって、3560-6(絶縁電線などの規格)の規定に適合するものを使用する場合又は乾燥した造営材に施設する最大電圧が30V以下の小勢力回路の電線に被覆線を使用する場合は、この限りでない。
  3. E 外物により容易に損傷するおそれがある電線は、金属管、合成樹脂管などの内部におさめること。
解説
絶縁電線を合成樹脂製可とう電線管に収める場合、「電技解釈第158条」、「電技解釈第166条一号」において認められております。また、「電技解釈第158条第3項七号」及び「内規3115-5配管第2項D」においてCD管はコンクリート埋設に限定して使用が認められております。
ケーブルを合成樹脂製可とう電線管に収める工事方法は、電技解釈・内線規程に明記はされておりませんが、ケーブル配線の防護管として使用することはできます。
しかしながら、CD管はコンクリート埋設に限定されておらず、屋内・屋外においても使用することができますが、CD管はPF管とは違い自己消火性がないことから、コンクリート埋設以外の露出場所においてはPFを使用することが望ましいといえます。(工業会見解)
小勢力回路の電線を合成樹脂製可とう電線管に収める工事方法は、「電技解釈第181条2項」において特定の場所への施設について合成樹脂管工事やケーブル工事に準用する旨の記載があります。また、「電技解釈第181条三号」により損傷を受けるおそれがある箇所に施設する場合は、適当な防護装置を施すこととなっており、さらに「内規3560-3小勢力回路の配線 1」ではその内容を具体的に金属管、合成樹脂管などの内部におさめることとしています。これにより電力線の電線及びケーブルと同様に考えることが望ましいといえます。
弱電流回路の電線については、電技解釈及び内線規程に記載はありませんが、ケーブルに準ずることが望ましいといえます。
詳しくは「電技解釈第158条」、「電技解釈第166条」、「電技解釈第181条」、及び「内規3560-3」を参照してください。

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Q4
PF管を屋外に使ってもよいか?
その時の雨水の処理はどうすればよいか?


A4
PF管は屋外にも使えます。その場合、内部に水が浸入しにくいように、また、内部に水が溜まらないように施設してください。

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Q5
防災設備の配線において消防法での規定はないか?


A5
防災設備の配線は、耐火構造の主要構造部に20mm以上埋設した管路(金属製電線管・合成樹脂製電線管・2種金属製可とう電線管)にHIV(600V二種ビニル絶縁電線)を用いて行うことが規定されています。また、ガソリンスタンド敷地内に埋設する場合は、所轄消防署の許可が必要です。
なお、東京消防庁の場合は、合成樹脂管工事に「合成樹脂製可とう電線管も含まれるものとして取り扱う」との通達が出されていますが、他の地方自治体では、はっきりしていないところもありますので、各地の消防署に問い合わせて確認する必要があります。

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Q6
防火区画を貫通する場合は、どのような処理をすればよいか?


A6
防火区画の貫通部にPF管を直接貫通させて使用することは出来ません。防火区画を貫通する場合は、建築基準法施工令第112条の15及び129条の2の5第1項第七号で次のように定められております。
  • 当該管と耐火構造等の防火区画とのすき間をモルタルその他の不燃材料で埋めること。
  • 給水管、配電管その他の管の貫通する部分及び当該貫通する部分からそれぞれ両側に1メートル以内の距離にある部分を不燃材料で造ること。
  • 国土交通大臣が防火上支障がないと認めて定める基準に適合する部分。


1. PF管を使用した施工方法
(1)不燃材料の管を貫通部の両側からそれぞれ1m以上に使用し、貫通部と不燃材料の隙間にモルタル等の不燃材料で埋める。この時、不燃材料の管の端部は耐熱シール等で密閉してください。
(参照例図1参照)




(2)不燃材料の管で貫通し、PF管と直接接続することもできます。
(参考例図2参照)
※具体的な工法については、所轄の消防署にご確認ください。


2. 国土交通大臣の認定を受けた工法の例
防火区画貫通部措置工法は、定められた性能基準(1時間耐火性能)を満たしている必要があります。その性能は(財)建材試験センター等の指定性能評価機関において評価され、適合していると認められたものに対して国土交通大臣の認定が与えられ、認定された工法を使用することができます。

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Q7
合成樹脂管工事に金属製ボックスを使用した場合に接地は必要か?


A7
「電技解釈第158条」及び「内規3115-8」により使用電圧が300V以下の場合において、次のいずれかに該当する場合は、接地工事が省略できます。
  1. 1) 乾燥した場所に設置する場合。
  2. 2) 屋内配線の使用電圧が直流300V又は交流対地電圧が150V以下の場合において、人が容易に触れるおそれがないように施設するとき。
電技解釈第158条3項五号
合成樹脂管を金属製のボックスに接続して使用する場合又は前項第一号ただし書に規定する粉じん防爆型フレキシブルフィッチングを使用する場合は、次によること。
  1. イ 低圧屋内配線の使用電圧が300V以下の場合は、ボックス又は粉じん防爆型フレキシブルフィッチングにD種接地工事を施すこと。ただし、次のいずれかに相当する場合は、この限りでない。
    1. (イ) 乾燥した場所に施設する場合
    2. (ロ) 屋内配線の使用電圧が直流300V又は交流対地電圧150V以下の場合において、簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す設備と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施すとき
内規3115-8接地 1
使用電圧300V以下の場合において、合成樹脂管に金属製のボックス又は粉じん防爆形フレクシブルフイッチングを接続して使用する場合は、ボックス又は粉じん防爆形フレクシブルフイッチングにD種接地工事を施すこと。ただし次のいずれかに該当する場合は、D種接地工事を省略することができる。
  1. B 乾燥した場所に施設する場合。
  2. C 屋内配線の使用電圧が直流300V又は交流対地電圧が150V以下の場合において、人が容易に触れるおそれがないように施設する場合。
解説
「電技解釈第158条3項五号」及び「内規3115-8 接地 1」において使用電圧300V以下の場合で合成樹脂管に金属製ボックスを接続する場合の接地について省略できる条件が明記されております。詳しくは「電技解釈第158条」及び「内規3115-8」を参照してください。

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Q8
PF管またはCD管と鋼製電線管とは接続してよいか?


A8
「内規3102-2」によりPF管またはCD管と鋼製電線管とを直接接続する場合には、電気用品安全法の適用を受けるボックス、カップリング、およびコネクタなど適当な接続器具を使って接続することができます。
内規3102-2 異なる配線方法相互の接続 1
がいし引き配線と他の配線方法との間で電線を接続する場合を除き、異なる配線方法の配線相互を接続する場合は、ボックス、カップリング及びコネクタなど適当な接続器具(いずれかの配線方法の附属品)を使用して行うこととし、両者を機械的、電気的(合成樹脂管など金属製以外の場合を除く。)に完全に接続すること。
解説
「内規3102-2 異なる配線方法相互の接続 1」において異なる配線方法相互の接続について明記されており、合成樹脂管配線(PF管、CD管等)と金属管配線(鋼製電線管等)との接続に電気用品安全法の適用を受ける適当な接続器具であればいずれかの配線方法の附属品を使用することが認められております。詳しくは
「内規3102-2」を参照してください。

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Q9
合成樹脂製可とう電線管を地中に埋設して使用できるか?


A9
低圧屋外配線の場合、「JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)」では、住宅構内又は車両その他の重量物の圧力を受けるおそれのない場所の施工に限り、PF管の使用ができる旨定められております。
地中電線路の場合でも車両その他の重量物の圧力に耐えるように施設すればよく、「JIS C 3653 附属書3(規定)管路式電線路に使用する管」に適合した合成樹脂製可とう電線管であれば使用できます。 また、「電技解釈第120条2項」及び「内規2400-1」により、車両その他重量物の圧力に耐える合成樹脂製可とう電線管であれば使用できます。この場合、埋設深さは0.3m以上となります。
電線管の地中埋設については、すべて「電技解釈第120条2項」(管路式)の規定に基づき施工して下さい。
JIS C 3653 6項(a)-(1)
ケーブルを管に収めて施設する場合は、4.2のa)〜c)、e)、i)、j)及びk)によって施設する。この場合において、住宅の構内、又は車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがない場所に施設する場合には、ケーブルをJIS C 8411に規定するPF管に収めて施設することができる。
JIS C 3653 4.2項(a)
管路は、堅ろうで車両その他の重量物の圧力に耐えるように施設する。
なお、呼び径が200mm以下であって、表1に示す管を使用し、かつ、地表面(舗装がある場合は、舗装下面)から深さ0.3m以上に埋設する場合は、堅ろうで車両その他の重量物の圧力に耐えるものとする。
表1 管路材の種類
区分 種類
鋼管 JIS G 3452に規定する鋼管に防食テープ巻き、ライニングなどの防食処理を施したもの
JIS G 3469に規定するもの
JIS C 8305に規定する厚鋼電線管に防食テープ巻き、ライニングなどの防食処理したもの
JIS C 8380に規定するG形のもの
コンクリート管 JIS A 5372の附属書2に規定するもの
合成樹脂管 JIS C 8430に規定するもの
JIS K 6741に規定する種類がVPのもの
附属書1に規定する波付硬質合成樹脂管
陶管 附属書2に規定する多孔陶管
上記以外の管は、附属書3に適合する管
電技解釈第120条2項
地中電線路を管路式により施設する場合は、次の各号によること。
  1. 一 電線を収める管は、これに加わる車両その他の重量物の圧力に耐えるものであること。
内規2400-1地中電線路の施設方法
  1. 4. 地中電線路は、電線にケーブルを使用し、かつ、管路式、暗きょ式又は直接埋設式により施設すること。
  2. 5. 地中電線路を管路式により施設する場合は、管にはこれに加わる車両その他の重量物の圧力に耐えるものを使用すること。
  3. 6. 前項のうち需要場所に施設する場合において、管径が200mm以下であって、2400-1表に示す管又はこれらと同等以上の性能を有する管を使用し、埋設深さを地表面(舗装がある場合には舗装下面)から0.3m以上として施設する場合は、車両その他の重量物の圧力に耐えるものとする。
内規2400-1表 需要場所の地中に施設する管
区分 種類
鋼管 JIS G 3452(配管用炭素鋼鋼管)に規定する鋼管に防食テープ巻き、ライニングなどの防食処理を施したもの
JIS G 3469(ポリエチレン被覆鋼管)に規定するもの
JIS C 8305(鋼製電線管)に規定する厚鋼電線管に防食テープ巻き、ライニングなどの防食処理したもの
JIS C 8380(ケーブル保護用合成樹脂被覆鋼管)に規定するG形のもの
コンクリート管 JIS A 5372(プレキャスト鉄筋コンクリート製品)の附属書2に規定するもの
合成樹脂管 JIS C 8430(硬質ビニル電線管)に規定するもの(VE)
JIS K 6741(硬質塩化ビニル管)に規定する種類がVPのもの
JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)附属書1に規定する波付き硬質合成樹脂管(FEP)
陶管 JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)附属書2に規定する多孔陶管
解説
「JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)」では、住宅構内又は車両その他の重量物の圧力を受けるおそれのない場所の施工に限り、JIS C 8411に規定するPF管に収めて施設することができると定められております。地中電線路の場合でも車両その他の重量物の圧力に耐えるように施設すればよく、呼び径が200mm以下で「表1 管路材の種類」の管を使用し、地表面からの埋設深さが0.3m以上であれば使用できることになり、合成樹脂製可とう電線管の場合「附属書3(規定)管路式電線路に使用する管」に適合した管であれば使用できます。
また、「電技解釈第120条2項」及び「内規2400-1」により、車両その他重量物の圧力に耐えるものを使用することになっている為、合成樹脂製可とう電線管であっても圧力に耐えられれば使用できることになります。


Q10
合成樹脂製可とう電線管を接地工事の保護管として使用できるか?


A10
「電技解釈第17条 接地工事の種類及び施設方法」では、A種およびB種接地工事については地下75cmから地表上2mまでの部分を電気用品安全法の適用を受ける合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管は除く。)又はこれと同等以上の絶縁効力及び強さのあるもので覆うこととなっています。
 この電気用品安全法の適用を受ける合成樹脂管は、電気用品安全法施行規則 第4条別表第二 型式の区分「合成樹脂製等の電線管類」において合成樹脂製電線管(VE管)、合成樹脂製可とう管(PF管)とCD管に分類されています。因って、合成樹脂製可とう管(PF管)は、工事の接地保護管として使用できます。
尚、上記のように電技解釈上では問題ありませんが、実際の施工時には、施工場所の保守レベルに応じた防護措置を取ってください。

又、内線規程:2016(以下「内規」)では「内規1350-3」「内規1350-6」「内規1350-10」において、接地工事の保護管として合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く。)を使用することとなっています。尚、「内規3101-1 ②」において、合成樹脂管が定義されています。

解説
「電技解釈第17条 接地工事の種類及び施設方法」及び「内規1350-3 A種、C種又はD種接地工事の施設方法」「内規1350-6 人が触れるおそれがある場所のA種及びB種接地工事の接地線」「内規1350-10 低圧電路の中性点などの接地」に、合成樹脂製可とう管(PF管)を接地工事の保護管として施設できることが明記されております。
詳しくは「電技解釈第17条」及び「内規1350-3」「内規1350-6」「内規1350-10」を参照してください。

引用
1)電技解釈より抜粋
第17条 接地工事の種類及び施設方法
A種接地工事は次の各号によること。(中略)
三のニ:接地線の地下75cmから地表上2mまでの部分は、電気用品安全法の適用を受ける合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管は除く。)又はこれと同等以上の絶縁効力及び強さのあるもので覆うこと。

2項四:第1項第三号及び第四号に準じて施設すること。

2)内規より抜粋
1350-3 A種、C種又はD種接地工事の施設方法
1.①接地線が外傷を受ける恐れがある場合は、合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く。)などに収めること。(以下略)
②接地線は、接地すべき機械器具から60cm以内の部分及び地中部分を除き、合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く。)に収め外傷を防止すること。(以下略)

1350-6 人が触れるおそれがある場所のA種及びB種接地工事の接地線
1.③接地線の地表面下75cmから地上2mまでの部分には、合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く。)又はこれと同等以上の絶縁効力及び強さのあるもので覆うこと。

1350-10 低圧電路の中性点などの接地
④接地線の地表面下75cmから地上2mまでの部には、合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く。)又はこれと同等以上の絶縁効力及び強さのあるもので覆うこと。

3101-1 用語
②合成樹脂管とは、電気用品安全法の適用を受ける合成樹脂製電線管、合成樹脂製可とう管(PF管)及びCD管をいう。


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