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特性について
Q11.PF管とCD管との相違点はなにか?
Q12.コンクリートとの密着性はあるか?
Q13.コンクリート打ち込みによるつぶれの心配はないか?
Q14.クギでの損傷はどのくらいあるか?
Q15.合成樹脂製可とう電線管を,スラブに埋設したときの強度変化はどのくらいあるか?
Q16.薬品に対する影響はどのくらいあるか?
Q17.合成樹脂製可とう電線管は,電力線からの電気的誘導に対して,遮へい効果はあるか?
Q18.合成樹脂製可とう電線管の利点と欠点はなにか?


Q11
PF管とCD管との相違点はなにか?


A11
電気用品の技術基準およびJIS C 8411では,PF管は耐燃性(自己消火性)の試験に合格する必要があり、CD管はその必要がありません。また、PF管は合成樹脂(ポリエチレン,ポリプロピレン等)を主材とした内管に、自己消火性材料の外管を重ねて耐燃性(自己消火性)を持たせた複層管(PFD)と、自己消火性材料で作った単層管(PFS)の2種類があります。
なお、CD管はオレンジ色に着色した、合成樹脂で作られており、耐燃性(自己消火性)はありません。
いずれの合成樹脂製可とう電線管も,温度による種類はタイプ-25が主流です。

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Q12
コンクリートとの密着性はあるか?


A12
合成樹脂製可とう電線管の多くは、軟質塩化ビニル樹脂やポリプロピレン、ポリエチレンで作られており、これらのプラスチックとコンクリートとの密着性はありませんが、管表面の凹凸によって、コンクリートからの引抜力は大きくなっております。

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Q13
コンクリート打ち込みによるつぶれの心配はないか?


A13
合成樹脂製可とう電線管は、電気用品の技術基準およびJIS C 8411において、圧縮復元性能の規定があり、これを満足しています。したがって、足で踏みつけたり、生コンノズルで押さえつけられる程度では、一時へこんでも、ほぼ元の状態に復元する能力を持っています。
しかし、鉄筋等で押さえつけた状態でコンクリート打ち込みをされますと、通線性能が阻害されることがありますので、打ち込み前に点検してください。

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Q14
クギでの損傷はどのくらいあるか?


A14
1. いんぺい部分の管に室内側からクギが当たった場合は、次のようになります。
A.サドル止めの中間部にクギが当たった場合は、管がたわんで逃げるため、損傷を受けにくい。
B.サドル近くで管の真中をはずれる場合は、クギがすべって逃げますが、クギが真中に当たると損傷を受けます。
この損傷の程度は硬質塩化ビニル管なみです。
2.   コンクリート埋設部にドリルで穴をあける場合、管にドリルが当たれば穴があきます。
これは、他の電線管も同様です。


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Q15
合成樹脂製可とう電線管を、スラブに埋設したときの強度変化はどのくらいあるか?


A15
合成樹脂製可とう電線管は、金属管に比べて剛性が劣ることは否めませんが、配管間隔を空ける等、管埋設がない場合に比べて、建物強度に与える影響はほとんどありません。
[参考] PF管・CD管の施工標準 「(社)日本電設工業協会発行」

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Q16
薬品に対する影響はどのくらいあるか?


A16
合成樹脂製可とう電線管に用いられているポリエチレンおよび塩化ビニルは、下表のとおり各種薬品に対して影響の少ない材料です。


合成樹脂製可とう電線管は、コンクリート埋設されるものが多いので、耐コンクリート性(耐アルカリ性)を重視しなければならないのですが、強アルカリである10%苛性ソーダ水溶液(PH14.4)に対して安定しており、長年月コンクリートに埋設されても実用的に問題がないと判断されます。
上表は150日にわたる試験の結果ですが、この条件はセメント粉に同量の水を加えた場合の溶液(PH13.0)では10年、一度固まったセメントを砕いて同量の水を加えた場合の溶液(PH12.1)では80年に相当します。

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Q17
合成樹脂製可とう電線管は、電力線からの電気的誘導に対して、遮へい効果はあるか?


A17
合成樹脂製可とう電線管はプラスチック製品であり、電気的な誘導に対する遮へい効果はありません。そのような電気的誘導の心配のある施工場所には、金属管(鋼製電線管、金属製可とう電線管等)の使用をおすすめします。

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Q18
合成樹脂製可とう電線管の利点と欠点はなにか?


A18
合成樹脂製可とう電線管には、次のような利点と欠点があります。

〈利点〉

  1. 可とう性に優れ、ベンダなどの工具を使う必要がなく、配管作業が容易です。
  2. 長尺であり、接続作業が少なくてすみます。
    また、束巻き形状で軽く、現場内運搬が容易にでき、材料置き場が小面積ですみます。
  3. 作業の騒音が発生しないため、騒音対策が有利になります。
  4. 耐食性、耐久性に優れています。
  5. 管内面の摩擦抵抗が小さく、通線が容易です。

〈欠点〉

  1. 折れ、つぶれのおそれがあり、コンクリート打設時の点検に手間がかかります。
    また、コンクリート打設後、立上がりパイプの養生が必要です。
  2. 鉄筋への結束が多くなります。
  3. 季節の寒暖によって配管作業の難易度が多少異なります(温度によって管の硬さが変わります)。
  4. 建築基準法の不燃、準不燃および難燃材料のいずれにも該当しないので、使用上の制限があります。

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