施工上の問題について

Q 1

最小曲げ半径はいくらか?

合成樹脂製可とう電線管を曲げて使用する場合は、その断面が著しく変形しないようにし、その内側の半径は管内径の6倍以上となるようにしてください。ただし、PF管・CD管とも呼び22以下のもので建造物の構造上やむを得ない場合は、管の内断面を著しく変形せず、管にひび割れが生じない程度まで半径を小さくして使うことが可能です。アウトレットボックス間または、その他の電線引入れ口を持つ器具間に使用した合成樹脂製可とう電線管には、3箇所を越える直角またはこれに近い屈曲箇所を作らないでください。屈曲箇所が多い場合や管のこう長が30mを越える場合は、プルボックスを施設してください。
[参考]内規3115-5(配管) 3110-8(管の屈曲)
Q 2

コネクタをノックアウトのないボックスに取り付けたい時は、直径何mmの穴をあければよいか?

一般に下記の表のとおりです。

呼び ノックアウト径(単位:mm)
14 21.5 または 27.1
16 21.5 または 27.1
22 27.1
28 34.0
Q 3

結束線の材質、結束方法と間隔はどうするか?

  • 1.埋設の場合
    コンクリート打設時の圧力、浮力から保護するため、鉄筋に十分な結束を行ってください。また、管と管が交差する場合は、スラブ二重筋の上筋と下筋よりずらせて交差配管するか、ブロック支持にて保護し、踏み付けによる管の損傷を防ぐようにしてください。結束間隔は、スラブの場合は、1.0m以下、接続箇所が近くにある場合は0.3m以下の間隔で結束してください。
    なお、管の立ち上がり部分は、必ず結束してください。
  • 2.露出の場合
    サドル等を使用してください。その間隔は、いんぺい場所は1.5m以下で、展開した場所は、1.0m以下で固定してください。
  • 3.結束線の材質
    結束線は0.9~1.2mmのバインド線をお勧めします。被覆なし結束線は、管を損傷する恐れがあります。
Q 4

施工上、注意することはなにか?

一般的な配管工事での注意事項をまとめると、次のようになります。

  • 1.PF管相互、CD管相互、硬質ビニル管とPF管(またはCD管)及びPF管とCD管とは直接接続しないで、適合するカップリングを用いて接続してください。
  • 2.原則としてボックスなしで30mを超えて配管しないでください。
  • 3.重量物の圧力、または著しい機械的衝撃を受けないように施設してください。
  • 4.スラブの強度を落とすような集中配管はしないでください。
  • 5.露出配管においては、溶接の火花等による損傷を受けないように養生してください。
  • 6.二重筋の上筋と下筋の重なる間では、管と管を交差させないでください。
  • 7.管を曲げる場合は、管を著しく変形させないでください。
  • 8.附属品への挿入は完全に行ってください。
Q 5

合成樹脂製可とう電線管を地中に埋設する場合の埋設深さは?

法規・規格の詳細は、「法規・規格について」Q9 を参照ください。

  • 1. ケーブルを管に収めて施設する場合、住宅構内、又は車両その他の重量物の圧力を受けるおそれのない場所であれば、PF管が使用できますが、埋設深さについての規程はありません。施工場所の環境に応じて施工ください。
    参考 JIS C3653 6項a)-1)
  • 2. ケーブルを管に収めて施設する場合、車両その他の重量物の圧力を受ける場所では、地表面(舗装がある場合は、舗装下面)からの埋設深さが0.3m以上となるよう埋設ください。ただし、JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設の施工方法)附属書3 に適合したCD管・PF管に限ります。附属書に適合するか否かにつきましては、メーカー毎に性能が異なる為、ご使用のPF管製造メーカーまでお問い合わせください。
    参考 電技解釈 第120条2項、内線規程2400-1、JIS C 3653 4.2項a)